日々の記載事項

思ったこと、見たものをつらつら書いてます。90年代~00年代の思い出を。仕事中に。

好きな映画 『十五才 学校Ⅳ』

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邦画は好きじゃない。

それがいつからかは思い出せないけど、

TSUTAYAに一人で行く事に抵抗が無くなった頃からだろうから

おそらく思春期と共にアンチ邦画になったんだろう。

 

そんな思春期ど真ん中な時期に母親から「映画のチケット余ってるから」と

誘われたのが『十五才 学校Ⅳ』だった。

街中を母親と歩いてるのが何とも恥ずかしく、すれ違う人がみんなニヤニヤ俺のことを

笑っているように見えたのを思い出す。

 

実際の映画はというと、ちょうど中学生ぐらいの自分にはあまりにタイムリー過ぎて

「あーーー、大人はこういう風に俺たちを見てるのね。違うんだよなぁーーー」と

内心若干グッと来てるのをひた隠しにして斜めから穿った見方をしていた。

 

思春期もとうに過ぎて、物事を素直に、というか何事もあまり期待せずに

見る事が出来る様になって改めてNetflixで再見してみた。

 

 

 

まいった。

結構良い映画じゃねぇーか。

何なら泣いちゃってるじゃん。

 

出てくる人間は皆、良い人だし、主人公も学校には行けないけど根本的に良い子で、

お利口な事で~ケッ!悪人0かよ!と昔の俺だったら見てたんだろうけど

この優しい世界が何だか今の俺には妙に刺さる。

 

泣きポイントはちょこちょこあるんだけど、何故か号泣してしまったのが終盤。

 

主人公は学校行きたくないし、色んなモヤモヤ溜まって勢いで家出する訳さ。

家出旅で色んな出会いをして一回り成長して帰ってくるってストーリー。

 

この子の両親はお父さんは仕事人間で、お母さんはちょっと過保護な主婦なのよ。

お父さんは「お前が甘いからアイツはあんななんだ!」なんてテンプレなセリフを

吐くし、最後めでたく帰宅しても「俺がガツンと言ってやる!」なんて息巻いて

息子の部屋に行くわけ。

 

そしたら顔合わせたら喧嘩ばかりだった息子が

「お父さん、心配かけてごめんなさい」って心から謝るの。

お父さんもう何も言えないわけ。「…旅はどうだった…?」「楽しかった」

「そうか…話はまた聞くから…」成長した息子を感じて涙目でもう言葉が出ないの。

 

俺は残念ながら独り身だけど、下げられなかった頭を下げれる様になった気持ちは

凄い分かるし、それに対して親父がグッときちゃうのも今なら分かる。

 

気恥ずかしい思い出と共にあった映画だけど、

結構良いです。『十五才 学校Ⅳ』